知ってますか?おきなわ豆知識【エイサー編】
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- OkinawaTraveler編集部
目次
チムドンドンのパフォーマンス
エイサーは、沖縄民俗芸能の代表格のひとつといってもいいでしょう。毎年7月ごろに各地で練習が始まると、太鼓の音やお囃子の声が聞こえてきて、ウチナーンチュ(沖縄の人)は本格的な夏の到来を実感します。その意味では風物詩でもあります。
エイサーは、お盆(旧暦7月13日~15日の期間)にあの世から戻ってきた先祖の霊が、また無事に帰っていけるようにお送りするのが本来の役割。したがって、基本的には盆踊りですが、やぐらを囲ってチョイチョイと踊る本土のそれとはまったく違います。
伝統の衣装に身を包んだ男たちが行列となり、音楽に合わせて激しく踊りながら力強く太鼓を打ち鳴らします。飛び散る汗、こだまするかけ声、そのビジュアルとサウンドは実に勇壮。また、後ろでは絣の着物姿の女性たちが手踊りで華を添えます。
全身を使った演舞が見る者の心に響きます
エイサーを初めて見ると、その迫力に圧倒され、胸を打たれます。その状態を沖縄では「チムドンドン」といいます。魂が揺さぶられている、といってもいいでしょう。そうなるのは太鼓の響きや大きなかけ声、激しい踊りのせいだけではありません。
胸に迫るのは演者たちの心意気です。エイサー集団は主として各地の青年会単位で結成されますが、彼らには地域における伝統芸能の表現者としての誇りがあります。
そのため練習はかなり過酷。太鼓を持つ手が筋肉痛で動かない、破れた血マメでバチが赤く染まる、などは序の口で、先輩の厳しい指導を受けながら、フラフラになるまでパフォーマンスを磨きます。その真摯さがチムドンドンを味わわせてくれるのです。
追っかけつきの道ジュネーやイベントも
お盆当日では、数十人から時には100人にも達するエイサー集団が地域の家々をまわり、門の前で踊ります。コンビニの駐車場でパフォーマンスを披露することも。このように踊りながら道を練り歩くことを「道ジュネー」といいます。
太鼓の音が聞こえると、まず子どもたちが家々から一斉に走り出してきます。彼らにとってエイサー集団は憧れの存在。いつか自分も大太鼓を振り回してカッコよく踊りたいと思うのでしょう。道ジュネーする集団を追いかけて行くかわいらしい姿が見られます。
エイサー人気の高まりで、お盆とは関係なくイベントが行われるようになりました。中でも本場沖縄市で開催される「沖縄全島エイサーまつり」には沖縄県内はもとより県外からの参加もあります。また、このまつりの際にはおいしいオリオンビールが飲める「オリオン・ビアフェスト」も同時開催され、大勢のお客さんでにぎわいます。