大人女子必見!読谷・やちむんの里でオシャレ陶器に出会う旅

大人女子必見!読谷・やちむんの里でオシャレ陶器に出会う旅
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OkinawaTraveler編集部

沖縄の伝統的な焼き物「やちむん」は、その素朴な風合いやぽってりとしたフォルムが魅力的。今、若い世代を中心に人気が高まっています。そのやちむんを作る陶房が多く集まるのが、沖縄中部・読谷村にある「やちむんの里」。素敵な器を探しながら、やちむんの里をのんびり巡ってみませんか?

やちむんの宝庫「壺屋やちむん里」を知る

那覇から車で約1時間。沖縄県の中部・読谷村に位置する「やちむんの里」は、多くの陶芸家が集まり陶房を構えています。この一帯の陶房はなんと19軒。カフェや売店も点在する人気の観光スポットです。

やちむんの里の始まりは、およそ半世紀前。当時、多くの陶工たちが那覇市の壺屋に陶房を構え、登り窯を使って作品を作っていました。しかし、那覇の発展とともにこの地域にも住宅が増え始めたため、煙が出る窯焼きが困難に。より焼き物作りに適した環境を求め、人間国宝にもなった名工・金城次郎氏が読谷村に移り住んだことをきっかけに、仲間たちが集い始めました。今では4つの登り窯を複数の陶房が共同で使いながら、個性豊かな焼き物を生み出しています。

伝統的なやちむんならココ!「読谷山窯共同売店」

読谷山焼(よみたんざんやき)は、「読谷山窯」で焼かれたやちむんのこと。読谷山窯は、大嶺實清さん、金城明光さん、玉元輝政さん、山田真萬さんの4名の陶工によって、1980年に開窯されました。やちむんの里の少し奥まった場所にある9連房の登り窯の美しい姿は、やちむんの里を象徴するような存在です。共同売店では、4工房で作られた存在感のある器が数多く販売されています。

鮮やかな色合いがキュートなやちむんは「ギャラリーうつわ家」で

やちむんの里の入り口近くに店を構える「ギャラリーうつわ家」は、県内外に名の知れた陶芸家・島袋常秀の「常秀工房」で作られる作品を扱うギャラリーです。そのかわいらしい柄や鮮やかな色味から、若い女性客の人気を集めています。

中でも、藍色の顔料「呉須」を用いた「呉須蝋抜(ごすろうぬき)」と呼ばれる特殊な技法で作られたやちむんは、島袋さんの代表作品。これを求めにわざわざ訪れるお客さんも多いとか。価格帯は幅広く、店先に並んだ作品は特にリーズナブル。

その他、スタッフさんが作る陶器のボタンや箸置きもお求めやすい価格なので、お土産にもおすすめです。

トロピカルな柄がおしゃれなやちむん「陶芸工房ふじ」

やちむんの里の礎を作り上げた、沖縄初の人間国宝である故・金城次郎さん。金城さんの技法を受け継いだ親族の方々が、やちむんの里でいくつもの陶房を構えています。

「陶芸工房ふじ」も、そのうちの一つ。金城さんのお孫さんに当たる陶芸家の藤岡香奈子さんが作った陶房で、ギャラリーも兼ねています。幼い頃から、ご家族の焼き物作りを間近で見てきたという藤岡さん。自然と陶芸の道を志し、数年前にお母様の営む「宮陶房」から独立。陶芸工房ふじをオープンさせました。

金城次郎さんの代表的な作品といえば、魚を描いた魚紋の器。その伝統は受け継ぎつつ、ハイビスカスや亀、クジラといった、新しい絵柄も取り入れ、より現代の生活にマッチするような作品を生み出しています。

やちむんでいただく沖縄ぜんざい「森の茶屋」

やちむんの里の敷地内には、ほとんど飲食店はありません。そんな場所において「ギャラリー森の茶屋」は、ひと休みできる貴重な存在。

読谷山窯を開いたメンバーの一人、陶芸家の金城明光さんの奥様・久江さんが営むカフェ兼ギャラリーです。ご自身も陶芸家としてさまざまな器を手掛けています。

名物は、久江さん手作りの沖縄風ぜんざい。黒糖を使ってじっくりことこと甘く煮た金時豆がかき氷の上にたっぷり盛られ、さらにバニラアイスと白玉もトッピング。黒糖の甘さが体に沁みる、優しさ溢れたスイーツです。もちろん器は金城明光さんや久江さんの作品で、アイスコーヒー専用のグラスはひときわユニーク。蓋にストローをさせるように作られたここだけのオリジナルです。


いかがでしたか? 「やちむんの里」の豊かな自然の中で、育まれてきた器たち。それぞれの陶房やギャラリーで異なる個性のやちむんが置かれています。今回ご紹介した以外にも陶房がありますので、ゆったりとした空気の中、ぜひ自分好みの一つを見つけてみてくださいね。

投稿:2018年12月7日
更新:2023年12月12日

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